経営者であれば、会社の業績を伸ばすのと同様に資金繰りの方にも細心の注意を払っているのではないでしょうか。ビジネスの現場は非常にシビアで、グローバル化した現代ならなおさら、迅速な行動が会社の行く先を決めてしまうこともあります。
特に不慮の案件で資金入手を必要とした時、すぐには融資を受けられないといった状況の場合、何らかの手立てを打たなければなりません。融資が受けられない状況で、すぐにでも資金を得る主な2つの方法として1つ目は、消費者金融からの借入を行って資金調達する方法と、2つ目は、手元の請求書(売掛債券)をファクタリング会社に譲渡して売上金を前倒しで資金調達するファクタリングがありますが、選択肢としてどちらが有利に働くのでしょう。
目次
ファクタリングを活用する資金調達方法
確かに消費者金融もファクタリングと同様に、短期資金調達が可能な方法よね。
根本的なシステムは異なるけど、すぐに資金を調達できるという意味では似ているね。
違いもわかるわよ。消費者金融は対応する法律が違うのよね。
でも、どちらが資金調達の面で優秀であるのか比較してみるのもよさそうだね。
そうですね。ローンとファクタリングと比べて双方のメリットやデメリットも知りたいわ。
まずは、ファクタリングでの資金調達方法から見てかみよう。
よろしくお願いします ! 先輩。
ファクタリングにも、いろいろとタイプはありますが、一般的に知られているのが売掛債権を売却するといった方法です。ファクタリングを選択する理由の多くは、銀行などの金融機関から融資を受けられない、あるいは一刻も早く資金調達を行わなければならない、といったケースなのではないでしょうか。
また、2社間ファクタリングにおいては、誰にも知られずに資金調達ができるということもあり、借り入れする事を知られたくない際にも重宝する手段です。2社間と3社間ファクタリングでは、流れが異なってきますが、融資のようにファクタリングは借り入れとはなりませんので、信用機関などに記録が残ることもありません。
ファクタリングの最大の特徴は、売掛債権の譲渡及び売却です。売掛債権とは、企業間の取引において、サービスの提供や商品の納入に際して発生するもので、買掛先の会社にとっては会社の資産となるものです。
つまり、2社間であっても、3社間ファクタリングにしろ、会社の資産の売却といった形をとりますので、借金とはならないということになるわけです。特殊なファクタリングもありますが、基本的にはこうした形でサービスが扱われています。
借り入れとはならないという点がファクタリングの最大の魅力よね。
売掛金は企業にとっての売り上げだから、会社の資産にあたるからね。
でも、デメリットももちろんあるのよね?
それについては、メリットと合わせて次の項で説明してみるよ。
ファクタリングにおけるメリットとデメリット
ファクタリングにも、様々な種類のファクタリングがあり、代表的な 2社間及び3社間ファクタリング、医療関連ファクタリングなどがよく知られています。特殊な例としては、国際ファクタリングや保証ファクタリング、在庫買い取りファクタリングや収納代行型ファクタリングなどがあります。
ここでは、一般的なファクタリングとして、2社間及び3社間ファクタリングのメリットとデメリットを見てみましょう。
ファクタリングのメリット
まず、2社間ファクタリングですが、短期間での資金調達が可能で、誰にも知られる事なくファクタリングの利用ができるところです。
3社間ファクタリングは、2社間よりも時間はかかりますが、それでも融資と比べるとかなり早い資金調達が可能です。
2社間ファクタリングに比べると、3社間ファクタリングは手数料が非常に安く、コスト面でかなり優れています。
ファクタリングのデメリット
ただし、デメリットとしては3社間では売掛先に知られてしまうこと、2社間ファクタリングは手数料が高く設定されており10%から30%とされています。
また双方ともに、借入金とはなりませんので、バランスシートに有利な働きが期待できます。
ファクタリングと聞くと、すぐに資金化できるといったイメージだけどそれは2社間ファクタリングに限るのね。
それでも一般的な銀行融資と比べるとずいぶんと早いんだ。
銀行融資に関しては参考記事を参照にしてみるといいよ。
そうしたらスピードといった点では消費者金融ローンの方が有利なのかしら?
それを判断する為にもまずは消費者金融ローンの概要を少し説明しよう。
消費者金融ローンを活用する資金調達方法
一時期はサラ金などと呼ばれ、高利貸しのイメージが高かった消費者金融ですが、現在は法整備も行われ、貸金業法に基づいた営業が行われています。消費者金融が行う融資は、ビジネスローンと呼ばれるもので、いわゆるノンバンクといわれる信販会社も含まれています。
もちろん、ビジネスローンは、銀行系の金融機関もサービスの営業を行っています。しかし、銀行系は金利が安いのですが、どうしても審査は厳し目というのが現状です。方や消費者金融は、銀行系に比べてみると、全般的に金利は高めの傾向がありますが、審査はやさしめと言われます。
借り入れに際して、即日対応しているところも多く、300万円程度以内であれば、その日のうちに借り入れが可能なケースが多いようです。ただし、金利が高めですので、利息の返済に負担がかかる為、返済計画をしっかりと練っておく必要があります。
とはいえ、消費者金融の上限金利は、利息制限法で定められていますので、制限以上の金利で貸し付けを行うことは違法とされています。ただし、あくまでも正規の消費者金融が対象ですので、中には闇金と称される、法外な貸し金業者も存在しますので注意が必要です。
なるほど。消費者金融は借り入れは比較的簡単だけれど、金利が高めということなのね。
簡単に言えば、そういうことになるね。そこで、消費者金融において、メリットとデメリットをまとめてみよう。
消費者金融利用におけるメリットとデメリット
消費者金融全般で見れば、比較的金利は高めの設定ですが、銀行系の融資が受けられるのであれば、低利金利で借り入れを行えることもあります。ただし、小口の借り入れではなく、ある程度高額の融資を受ける必要があるのが、ネックとなるでしょう。
最近では、銀行系の金融会社でも、即日に対応しているところが多く、朝までに融資の申し込みを行えば、午後には現金が入金されるといったことも珍しくはなくなってきました。デメリットとしては、審査に落ちる可能性があるということです。
特に、税金の滞納などはNGで、かなり高い確率で審査にはじかれます。もちろん、資金繰りが困難だからこそ、借り入れを行うのですが、税金を滞納していたり、複数の金融機関から借り入れを行っているケースも多いかと思います。
消費者金融は、あくまでもサービスの一つとして資金の貸出を行っていますので、利用者に返済能力がないと見なされれば審査に通ることはありません。特に、金融事故を起こした様ないわゆる「ブラック」の場合は、こうした消費者金融業者から借り入れを行うことができませんので、ほかの方法で資金調達を考えなければなりません。
ということは、ファクタリングよりも消費者金融の方が審査が厳しいっていうことなのね。
一律に決め付ける事はできないね。
それはどうして ?
ローンや融資の場合は、利用する人の与信情報が重視されるけど、ファクタリングの場合は、売掛金あるいは売掛先企業の与信が重視されるからだよ。
なるほど。消費者金融ローンとファクタリングでは審査の方法が全く異なるのね。
そうだね。それも含めて、消費者金融ローンとファクタリングでは、利用者にとってどちらが有利なのかをまとめてみよう。
消費者金融ローンとファクタリングはどちらが有利なのか
消費者金融のビジネスローンもファクタリングも双方ともに、メリットとデメリットが存在します。しかし、売掛金さえ発生していれば簡単に資金調達可能なファクタリングは、かなり魅力的に映るのではないでしょうか。ただし、ファクタリング(2社間)の手数料と消費者金融の金利を利用者側の費用負担として比較してみると、ファクタリング(2社間)の方がかなり高いことがわかります。
2社間ファクタリングはおおよそ10%から30%の手数料が設定されており、小口の買い取りになるほど手数料が高くなります。一方で、消費者金融は10万円未満で最高金利が20%まで、100万円未満であれば最高18%まで、100万円以上であれば15%と、借入金が高くなればなるほど金利が安くなっていきます。
つまり、消費者金融で融資を受ければ20%以上の金利はないということになります。ファクタリングでいえば、この金利が手数料にあたるものですので、金利と比較して考えてみるのもよいでしょう。
ただし、ファクタリングは借入金とはなりませんので、信用情報が気になるようであれば、ファクタリングという選択肢となります。ともあれ、ファクタリングの場合、売掛金以上の買い取りはできませんので、双方をよくよく比較して検討していくことをお勧めします。
うーん、、金利を考えれば、消費者金融ローンの方が利用者にとって有利な場合があるっていうことかな ?
金利と手数料は、まったく趣旨の異なるものだけどね。
確かに金利の利息は毎月の返済で発生するものだから、同一に考えられないよね。
そうだね。ファクタリングの場合、一回の取引きで完結するものだから両者を比較するのはかなり難しいことだね。
じゃ、どちらが有利なの ?
将来的な返済や借り入れを考慮して、どちらを選択するのかは、結局会社の置かれた状況によって変わってくるって事だね。
なるほど。状況に応じて、どちらか有利な方を選択するということなのね。
とどのつまり、そういうことになるね。
まとめ
消費者金融もファクタリングも、双方ともにデメリットは存在します。
資金調達を考える場合、自社の都合を考慮して、最善の方法をとることが必要になります。
融資と同様に、消費者金融も借入金となりますので、将来的な融資を考えているのであれば、つなぎとしてのファクタリングのメリットはかなり大きなものです。
資金調達の幅を広げる為にも、どのような方法が最善であるのかを検討したうえで、調達手段を選択するとよいでしょう。
以上、消費者金融ローンとファクタリングはどちらが有利 ?…でした。
\ メリット盛り沢山 /