この記事でわかるポイント
- 苦境に立たされた事業を維持できる
- 大幅な売り上げ減でも助成金を受けることで対応できる
- こんな時こそ社会に貢献しよう
- 新型コロナの対策支援制度はこんなにある
- 個人事業主でも救済策を利用できる
新型コロナウイルスのまん延により、すでに国内の全住民が何らかの影響を受けています。まさに、働くどころの騒ぎではなく、いつこの状態は収束するのかも全く分からない状況です。
問題なのは、ほとんどの企業が倒産の危機に追い込まれていることにあります。政府はその対策として様々なコロナ対策を打ち出していますので、ぜひこの機会にご利用ください。
国民全体の自粛モード、もうどうにかなっちゃいそう !
悪いのはウイルスだからね。根絶までには、まだ時間がかかりそうだよ。
私たちの生活もそうだけど、企業も自粛を余儀なくされて大変だよね。
今世紀最大の脅威であることは間違いないんだけど、経済の停滞以前に国民の生活を守ることこそ大切なんだ。
何か政府筋の人の話を聞いているみたいね
人は城とは言うけれど、働く人がいてこその国家であり企業なんだ。
確かにそうだけど、こうして自粛ばかりしていては尻すぼみになるばかりじゃないの ?
そこで今回はコロナ流中にある企業に対して緊急の救済制度を利用してもらう為にも、政府の救済措置を解説してみようと思う。
それはぜひ、聞いておけなければならないわね。
先輩 ! よろしくお願いたします。
目次
改めて知る新型コロナウイルスの恐ろしさ
新型コロナウイルスは映画にもなったSARSコロナウイルスの一種で、いまだその全貌が明らかになっていない為、世界的なパンデミックとなっています。
症状はインフルエンザに近く、下痢や発熱を伴うことが多いようですが肺炎を伴うのが大きな特徴と言えるでしょう。
潜伏期も分かっておらず、無症状の感染者もいる一方で、重症化すると高い確率で死に至恐ろしい病です。一刻も早く沈静してくれるのを願うばかりですが、一般的な感冒とは異なり熱帯地方でもウイルスが広がっていうことを見れば、暖かくなったからと言ってウイルスが収まるとは限らないとみられています。すでに数週間も、学校や職場に行けず、引きこもり状態の方も多いかと思います。
本格的なコロナウイルスの鎮静化は人類すべてが抗体を持つか、ワクチンの開発まで待たなければなりません。
もちろん無症状の人から伝染するコロナウイルスも恐ろしいのですが、何よりも恐ろしいのは社会生活が完全にストップしてしまっていることにあります。ほとんどの企業は自粛に追い込まれ、一部営業可能なスーパーなどの店も命を賭して営業を行っているのが現状です。
本来、こうした疾病の専門家である看護士や医師までもが感染の危機にひんしていることから、一刻も早い治療法の確立が望まれています。前述の通り、ウイルスの危険性だけではなく、社会生活がストップした状態は、経済活動に大きな支障をきたしています。
一部の企業は対策を採りながら事業を行っていますが、ほとんどの企業は事業の継続が出来ず、売り上げの全くない状況に追い込まれています。
当然の事ながら売り上げがなければ従業員たちに支払う給料もままならず、光熱費や家賃などの固定費、納税や支払いなども滞り、今や倒産の危機にある会社がほとんどです。
政府はこの現状に新型コロナ対策支援制度を打ち出し、様々な支援活動を支持するようになりました。苦しい状況にあるのは国内の企業のみならず私たちの生活自体が危ぶまれています。
そうした状況の中で、少しでも現状を維持する為、一般企業並びに個人事業主は、利用できる制度はすべて利用していただきたいと願っています。
新型コロナは本当に恐ろしいものね。
新型コロナウイルスの全貌が、まだ明らかになっていないからね。
一度回復しても、また再発する怖さがあるのよね。
感染していても無症状の割合が多いのが気になるね。
うつらない様に対策はしているんだけど不安だわ。
ウイルスは目に見えないからね。2重にも3重にも対策を施しておく必要があるんだ。まずは今回の新型コロナ関連で、国が打ち出した企業の支援政策を見ていこう。
経済産業省の新型コロナ対策支援制度
まず、新型コロナ対策支援制度は、政府主導で行われている支援制度で、これから紹介する制度の内容が、変更される場合もあることをあらかじめ申し上げておきます。
新型コロナ対策支援制度は個人向けと個人事業主及び企業向けの支援があり、ここでは個人事業主及び企業向けの支援制度をご紹介します。
助成金
持続化給付金
事業収入が、前年同月比50%以上減少した事業者に支援される給付金制度です。フリーランスを含む個人事業者及び、中小企業事業者が利用可能となります。NPO法人 /医療法人など会社以外の法人にも対応。利用用途は事業全般、法人は200万円 /個人事業主は100万円が上限です。売り上げ減少分の計算方法については、昨年1年間からの減少分が補助の対象です。計算方法は、前年の総売上(事業収入)―(前年同月比▲50%月の売上×12ヶ月)
雇用調整助成金の特例措置
コロナの影響で、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、従業員に対して一時的に休業を行い、雇用維持を図った場合に支援する制度です。具体的には、経営者に対して、休業手当や賃金等の一部を助成するものです。助成内容と、対象の内容/受給要件については、その条件や項目が多岐にわたる為、詳しくは経済産業省 中小企業庁のHPでご確認ください。現在、令和2年7月23日までについて、適用されていますが、更なる拡充も考えられますので、こまめに確認しておくとよいでしょう。また、お問い合わせ先については、最寄りの都道府県労働局又は、ハローワークが窓口となっています。
小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援助成金
一見、事業者にあまり関係のないように見えますが、この制度は労働者に休暇を取得させた事業者向け制度となっています。対象となるのは、今回のコロナ渦により、学習児童の世話を行うことが必要な正規・非正規労働者に対し、有給休暇を取得させた事業者が対象です。日額上限を8,330円として、助成金の給付が行われます。
新型コロナウイルス感染症による学校休業等対応支援金
こちらは、委託を受けて、個人で仕事をする方向けの助成金制度で、個人事業主の方やフリーランスの方も対象となります。1日当たり4,100円ですが、対象者には一定の要件があり、申請書類を必要となりますので、詳しくは厚生労働省の公式HPをご参照ください。
働き方改革推進支援助成金
いわゆる、 テレワーク導入支援として盛り込まれた支援策です。対象は、新たにテレワークを導入する中小企業の事業主に対して、テレワーク用通信機器の導入または、これらに係る経費について助成するものです。ただし、助成されるのは、支援対象となる取り組みを実施した事業者のみとなります。また、目標達成状況に応じて、補助率が3/4から1/2と変わってくるほか、ともに上限額が150万円と100万円に設定されています。お問い合わせ先は、厚生労働省雇用環境 均等局在宅労働課テレワーク係及び、テレワーク相談センターとなっています。
業種によってはテレワークなんかできない仕事もあるよね。
確かにそうなんだけど、まずは目に見える範囲で対応していくのは正しいことだよ。これから紹介する補助金もそうなんだけど、助成金も含めて返済する必要がないのが大きなメリットなんだよ。
なるほど。それはぜひ活用しなければ !
補助金関連
ものづくり/商業/サービス生産性向上促進補助金
新製品及び、サービス開発や生産プロセス改善等の為の設備投資等を支援するものです。
対象となるのは、全国にある全業種の中小及び小規模事業者が対象で、中小企業者に対しては費用の1/2相当額、小規模事業者に対しては費用の2/3相当額が補助されます。また、小規模飲食店においては、換気の問題が取りざたされており、こうした換気扇に対しても補助が適用されます。活用例としては、部品の調達が困難で、自社で部品の内製化を図る為の設備投資。コロナの影響を受けている取引先から、新たな部品供給要請を受け、生産ラインを新設/増強する場合。海外の自社工場が操業停止し、国内に拠点を移転する場合。などが想定されていますが、補助の上限枠が原則1000万円に設定されています。また、公募により、申し込み開始期間と、締め切り日が設定されていますのでご確認ください。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者に対しての補助金制度で、事業者が経営計画を作成し、販路開拓の取組等を支援するものです。これは、現在の厳しい経営環境の中で、持続的に事業を発展させていく為、経営計画を作成し、販路開拓や生産性向上に取り組む費用等を支援するものです。
具体的には、チラシ作成/ホームページ作成などの広告費用/商談会への参加/店舗改装にかかる費用が対象で、かかった費用の2/3相当額、補助上限額が一律50万円となります。ただし、集合型ビルなどの店舗の場合、複数の事業者が連携する事も考慮に入れ、上限額を500万円とし、50万円×事業者数での補助が可能です。
サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金
対象は、中小企業及び個人事業主で、ITツール導入による業務効率化等を支援するものです。5月から、ベンダー・ツール登録を開始する予定になっており同時に補助事業者の申請受付を開始予定しています。補助額は、30万円から450万円で、かかった費用の1/2相当額、特別枠として2/3相当額の補助金を受けることができます。
これは、在宅勤務制度を新たに導入する為、テレワークに利用できる業務効率化ツール等を導入する為の補助で、公募スケジュールに基づき、申し込みと締め切り日が設定される予定です。詳細は、該当するサイトでご確認ください。
助成金もそうなんだけど補助金も返済の必要がないのよね?
趣旨は同じだけど助成金と補助金の違いは管轄する厚生省と経済産業省との違いなんだ。
助成金や補助金は有り難い話だけど、金額がかなり少ないように感じるのだけど。
国も国債を発行して費用をねん出しているんだけど、大規模な事業資金に関しては融資関連で対応するようにしてるよ。
融資関連
新型コロナウイルス感染症特別貸付
この制度は新型コロナウイルス感染症特別貸付及び危機対応融資に、特別利子補給制度を併用することで、実質的な無利子化とするものです。
これにより、実質的に無担保/無利子での融資が可能となります。対象者は、中小事業者や個人事業者で、事業性のあるフリーランスもこれに含みます。
用途は運転資金や設備資金として利用できるもので、限度額は中小事業が3億円、国民事業で6,000万円が上限貸し付けとなります。
貸付期間は、設備資金が20年以内、運転資金が15年以内となっており、うち据置期間5年以内となります。つまり、据え置き期間以降は、金利が発生する事になります。ので、詳細は該当のサイトでのご確認をお願いします。
セーフティネット保証
セーフティネット保証とは、経営の安定に支障が生じている、中小企業者及び個人事業主に対して、救済する資金繰り支援制度です。具体的には、最大2.8 億円となる一般保証とは別枠で、借入債務の100%を保証の対象とするものです。セーフティネット保証制度には、4号と5号とがあり、現在738業種が対象となっています。ご利用には、別途で金融機関及び、信用保証協会による審査がありますので、詳しくは地域の信用保証協会までお問い合わせください。また、該当業種については、経産省/中企庁HPをご確認ください。
危機関連保証
危機関連保証は、前述したセーフティネット保証とさらに別枠で、2.8億円を上限に保証されるものです。対象となるのは、全業種の中小企業事業者及び、小規模事業者などの個人事業主です。
利用用途は、運転資金及び設備資金で、売上高が前年同月比▲15%以上減少する事業者に対して、更なる別枠(2.8億円)を措置するものです。
セーフティネット保証と併用する事により、最大5.6億円の信用保証別枠を確保できることになります。実施組織及び直接の支援機関は信用保証協会となりますので、最寄りの信用保証協会にお問い合わせください。
商工中金による危機対応融資
新型コロナウイルス感染症による影響を受け、商工組合中央金庫が、資金繰り支援を実施するものです。業況が悪化した事業者に対し、コロナ特別貸付及び危機対応融資等に特別利子補給制度を併用することで、実質的な無利子化を実現しました。
用途は、運転資金並びに設備資金として利用するもので、対象は中小企業者及び個人事業主です。この制度も、実質的に無利子/無担保融資となるもので、融資限度額は最高3億円、貸付期間は設備資金が20年以内、運転資金が15年以内で、うち据置期間5年以内となっています。詳細については、商工組合中央金庫相談窓口でお尋ねください。
固定資産税等の軽減
融資や補助金、並びに助成金とは異なりますが、固定資産税・都市計画税の減免または、その全額を減免するものです。売り上げ減少率により減免率は異なってきますので詳細については中小企業庁 事業環境部 財務課及び、経営支援部 技術・経営革新課にお問い合わせください。
このように、政府では緊急コロナウイルス対策として補助金や助成金/融資制度を限定的に行うことになりました。国内のほとんどの企業及び、個人事業主が事業を継続できないでいる今、現状ではこうしたコロナ対策支援制度を活用するのがベストの方法と言えます。
ただし、コロナウイルスの終息が定かでない状況で、さらなる支援策が施行される可能性が高く、常に状況を把握し、情報を集めておく必要があるでしょう。
いわゆる「コロナ倒産」も随分と増えてきており、こうした制度の活用によって、生き残りを含めたビジネスのあり方を模索していきましょう。
また、民間金融機関でも、こうした緊急コロナウイルス対策として、様々な融資が行われていますので、地域の金融機関の情報も確認しておくべきです。
なるほど。融資制度もかなり充実しているように見えるわね。
緊急事態ということもあって、無担保及び保証人なしでも融資が可能なのは小規模事業主にとってはかなり有り難い話だね。
そうね。大きな会社だけでなく個人事業主にも気を配っていることにはかなり好感が持てるわ。
経営者も働く人も大変な世の中だけど、一番怖いのは倒産して会社が無くなることだよ。
その為の緊急政策よね。
そうさ。だからこそ知らないとそうすることになるから、活発に情報を入手しておくのが大切だよ。
そうだね。頑張って今の時期を乗り越えるしかないわ。
まとめ
現在、日本のみならず世界規模でのコロナ渦に巻き込まれていますが、経済への打撃は一般の方が考えるよりももっと深刻な状況にあります。
緊急事態宣言により、事業が継続できず、資金難に陥っている事業者の方は、まずはコロナ対策として事業に役立つ制度を利用して、何とかこの苦境を持ちこたえていきましょう。
以上、新型コロナに負けるな ! 事業に役立つ資金支援制度を活用…でした。
\ メリット盛り沢山 /