この記事でわかるポイント
- クラウドファクタリングのシステムはわかりやすい !
- すべてのやり取りがインターネット上で完結できる !?
- 個人事業主でも利用可能な資金調達方法はかなり利便性が高い !
20年ほど前であれば、パソコンが扱えないから部下にやらせるといった上司も少なくありませんでしたが。インターネットの普及した現在では、パソコンを使えない=無能のらく印を押されかねません。現在では更にスマートフォンの普及により、インターネットを利用する事はもはや常識の範疇にあります。
そして新しい資金の調達方法「ファクタリング」が注目されて久しいものですが、この世界でも IT化が進んでいることをご存じでしょうか。
目次
クラウドコンピューティングの基礎知識
アハハ、学校のパソコン授業でも先生がうまく説明できないって云う事はよくあったわね。
逆に言えば、80代のご老人でもSNSやブログをバリバリやっている方もいるし、若くてもパソコンのことを全く知らない人もいるよね。
今回は現在のインターネットの時代において、さらに進んでいくクラウドサービスについて説明してみようと思う。
クラウドサービス ?
それについては、まずクラウドコンピューティングのことについて説明しなければならないね。
はい、私にもわかるようにやさしく説明してくださいね ! 先輩。
クラウドファクタリングを知る前に、クラウドコンピューティングが何であるか、そしてそのシステムはどのようなものであるのかを、分かりやすく解説していきましょう。
まずクラウドとは、雲を意味する単語で、ネットワークの内部に該当のサービスが存在しているのが特徴です。通常、私たちがコンピューターを使用する場合、コンピュータ内にあるソフトを利用して作業を行っています。
これはスマートフォンも同様で、様々なアプリを駆使してゲームや表計算ソフトなどを利用しているわけです。また会社などではITインフラのハードウェアなどを保有し、これを運用することで利便性と秘匿性を保っています。対して、クラウドコンピューティングでは、ユーザーたちがそれぞれにネットワークを経由し、外部組織の保有する情報システムを利用するものです。
こうしたシステムは、クラウドサービスと呼ばれるもので、各種情報処理サービスを個々のコンピューターで受け取る方法をとっています。ユーザー側にとっては、必要なアプリケーションが、すべてネットワーク内に存在していますので、ソフトをわざわざ購入する必要がありません。
さらに、データなども、クラウド上に保存できますので、特に必要としなければ、データ記憶媒体なども必要としないわけです。これらのデータは、メールなどに添付可能で、仕事の効率もはかどる事から、現在多くの分野で利用されているシステムです。
サービスを提供するのは、クラウドプロバイダーと呼ばれる事業者ですが、単にクラウドサービスといった方が聞き慣れているのではないでしょうか。
パソコン愛用者としては、非常に便利なシステムだと思うんだけど。
ソフトウエアの購入やデータに関して記録媒体も特に必要としないから利便性はかなり高いよね。
でも、このクラウドサービスとファクタリングってどう結び付くの ?
そうだね。具体的には次の項で簡単に説明しているよ。
クラウドファクタリングとはどのようなもの ?
クラウドサービスの優れた点は、特定のソフトや記憶媒体などを必要とせず、ネットワーク上ですべて完結できてしまうことにあります。セキュリティーという点でも優秀で、優れたクラウドプロバイダーであれば、よほどのことがない限り、個人情報の流出という事はほとんどありません。
有料のクラウドサービスも多いのですが、もちろん無料のクラウドサービスも多く存在しています。つまり、クラウドファクタリングとは、こうしたクラウドサービスのシステムを利用しているファクタリング会社ということになります。ファクタリングそのものは、日本でもバブル期の頃には、すでに一部の企業で利用されていました。当時は、3社間ファクタリングが主流で、そのほかにも信用ファクタリング及び国際ファクタリングなどが利用されていました。
銀行系ファクタリングに老舗が多いのは、古くからこうしたファクタリングに着手していたからです。
クラウドファクタリングとはインターネットですべてのやり取りを行うファクタリングのことを指しています。
インターネットで完結をうたっているファクタリング会社が、すべてクラウドファクタリングっていう事 ?
そうとも限らないよ。
少し分かりづらいかもしれないけど、必要書類や契約書のたぐいをすべて電子データでやり取りするのが特徴だね。
なるほど。電話の問い合わせとかは ?
電話の問い合わせにも、きちんと対応しているところがほとんどだよ。少し分かりづらいみたいだから、一般的なファクタリングの流れを見ておこう。
通常のファクタリングではサービスを利用する流れとして以下のような流れがあります。
ファクタリングの大まかな流れ
- ファクタリング会社へ申し込み
- ファクタリング会社へ必要書類の提出/li>
- ファクタリング会社による審査
- ファクタリング会社へ出向き面談
- ファクタリング会社と契約
- ファクタリング会社から入金
- 売掛先からの入金後、ファクタリング会社へ返金
この中で、時間を拘束されるのが「4.面談」と「5.契約」で、地方の会社ならなおの事、ファクタリング会社へと出向く労力はかなりのものです。スケジュールの都合を合わせる必要があり、交通費や交通経路などファクタリングを行う為にはかなりの労力が必要です。
その点、クラウドファクタリングはすべての流れをインターネット上でやり取りできる為、利便性の良い手段として注目を集めています。
一般的なファクタリングと比べると面談や契約の際に出向く必要がないから、その分の時間短縮が見込める訳ね。
そうだね。そこで、このクラウドファクタリングがなぜ注目されているかを確認する意味で説明するよ。
クラウドファクタリングが注目される背景
経済産業省の推奨もあり、近年かなりの数のファクタリング会社が全国に存在しています。
【参考記事】資金調達の手法「ファクタリング」の活用は経済産業省も推奨
しかしその実は、建築業界や医療といった分野に特化したファクタリング会社も多く、自社で債権回収を行うといった会社が少ないのが現状です。特に、建設業界は取引額も多く、医療ファクタリングにおいては、安全で安定したファクタリングを実行できます。
つまり、ファクタリング会社にとって、中小企業や零細企業/個人事業主などは、ファクタリング取引においてあまりうま味が無くたとえ手数料が高くとも、あまり儲けにならなかったのです。
実際に、銀行系のファクタリング会社など中小企業や零細企業に対しては年間売り上げなどの条件を厳しくしています。ましてや、個人事業主は門前払いの状況で、個人事業主ははなから、銀行券ファクタリング会社を敬遠しているのが実情です。
こうした状況に、一筋の光明を見いだしたのが、クラウドファクタリングの存在と言えるでしょう。クラウドファクタリングの場合、インターネット環境さえあれば、どこでもファクタリングが可能で、依頼したい会社が全国どこにあっても、対応ができるといったメリットを持っています。
しかも、クラウドファクタリングはファクタリング会社にもメリットがあります。取引がすべて、インターネット上で完結するということは、必然的に作業も少なくなり、人件費や紙代など、これにかかる費用を抑える事が出来るわけです。
ファクタリング会社によっては、面接や契約時に限って会社へ来訪してもらうということもありますが、全体的にみても一般的なファクタリング会社に比べ、かなり少ない手間で済む事は間違いありません。また、少額取引にも対応しやすいのは、ファクタリング利用者にとって大きなメリットです。
なるほど。出張する必要もないから、その分のコストダウンにつながるわけね。
ファクタリング利用者にとって、ファクタリング会社のコスト削減効果は、そのままダイレクトに影響を与えやすいんだ。
つまりは、手数料の安さにつながるという訳ね。
その通りだね。出張費用だけでなく、ペーパーレスやオフィスの面談室の不要、人件費の削減など、かなりのコストダウンが図れるよね。
クラウドファクタリングが注目されるわけだね。
補足になるけど、クラウドファクタリングのシステムも解説しておくよ。
クラウドファクタリングでのAIでの審査
クラウドファクタリングだとは言え、特別ほかのファクタリングと大きく異なるということはありませんがクラウドファクタリングの最大の特徴はインターネットですべて完結するという点でしょう。利用者にとって、わざわざ遠方のファクタリング会社へと赴くことなく、すべて在宅で資金調達が解決することから、利便性の点においてこれに勝る手法はありません。
ただ、ファクタリング会社として、与信問題はどうなっているのでしょう。基本的にファクタリングは、利用者側の会社の経営状況よりも、売掛先企業に対する経営状況が気になる問題です。しかし、ほとんどのファクタリング会社は、こうした与信情報を専門の情報機関から得ていますので、特に問題が起こることはありません。また、クラウドファクタリングの特徴の一つに、AIでの審査が行われているという点です。
AIでの審査はいたって簡潔で、申込者の信用情報はさほど重要視されません。当然ですが、売掛債権が有効であるかが重要で、AIでの審査はスピードをモットーとしています。
提出書類は、オンラインでのアップロードで行え、売掛債権そのものもデータ化されていることも多い為、すべてWeb完結で行えるというわけです。
本来ファクタリングは、直接顔を合わせての面談審査が決め手となる事が多く、遠方のファクタリング利用者にとって大きな負担となっていました。クラウドファクタリングでは、直接顔を合わせることもありませんので、手軽に資金調達が可能となります。優秀なAI審査ですが、売掛債権そのものの信用度が高い場合は特に問題はありません。
しかし、経営状況が悪く、倒産の危険性があるまたは、危険なデータがある場合、即座にはじき出されてしまうことがあります。
AI審査か、、なんだか味気ないわね。
コスト削減といった意味では、かなりの力を発揮していると言ってよいだろう。ただ、君が言ったように機械的に審査が行われるから、融通が利かないといった難点はあるね。
ですよね。
でも、トータル的な利便性を考えても、かなり優秀なファクタリングシステムだと思よ。
手数料も安く設定できるのなら、ファクタリング利用者にとってもメリットが大きいわね。
そこで実際にどのくらいの手数料なのかを、一般的なファクタリングと比較してみよう。
クラウドファクタリングの気になる手数料
クラウドファクタリングでは、基本的に2社間ファクタリングに対応しています。ファクタリングの利用をお考えの経営者の方は、様々なファクタリング会社を調べ、買い取り額や手数料など、どのファクタリング会社が自社にとって有利であるのかを模索しているのではないでしょうか。
一般的にみて、2社間ファクタリングの手数料は10%から30%の間で推移しています。
【参考記事】2社間と3社間ファクタリングの違い〜特に支払いサイクルや手数料の違いなど
手数料の割合は売掛債権の買い取り額及びリスクの大きさによって変わってきます。当然、リスクといった点では、クラウドファクタリングでも同様の考え方です。しかし、クラウドファクタリングの場合、人件費や事務処理・ペーパーレスといった、コストパフォーマンスに優れているといった点から、手数料もかなり安いのが特徴です。現在のところクラウドファクタリングの手数料は、10%前後程度ですので、業界全体を見てもかなり安いと言えるでしょう。
手数料もかなり魅力的なクラウドファクタリングですが、何と言っても一番の魅力は、遠方の事業者であっても気軽に利用できるというところです。これまで、近くにファクタリング会社がなければ、消費者金融など、資金調達の方法がどうしても限定されていいました。
しかし、Web上ですべてが完結できるクラウドファクタリングは、地域にファクタリング会社がない事業者には、明るい光が差し込んだように感じるのではないでしょうか。ファクタリングはほかの銀行融資等の資金調達法に比べると、審査がかなり甘いと言われています。これは、申込者のブラックリストやビジネスローンの審査落ちなどに関係なく、売掛債権の状況に重点を置いているからです。ただし、AIの審査でNGを出された場合、人同士の話し合いで好転するという事は、有り得ないので注意が必要です。
手数料が10%前後というのは大きな魅力よね。
そうだね。でも前述したとおりAIの審査にも限界があるから、この辺をどう改善していくかが今後の課題だね。
ですね。
それからもうひとつ、個人事業主にとっては、いまいちなじみが薄かったファクタリングに朗報だよ。
それは、個人事業主にも対応してくれるっていうこと ?
これまでに解説した通り、大幅なコストダウンの他に、インターネット環境さえあればどこの地域でも対応できるといった利点だ。
そうか、出張やオフィスに出向く必要が無くなったからね。
ずばりその通り !
個人事業主にも対応するクラウドファクタリング
現在インターネット上には、様々なファクタリング会社比較サイトなどがありますが、条件がぴったりと考えて該当のホームページに来てみれば、法人のみ対応と聞いてがっかりとするケースも少なくありません。
確かに、法人と比べてみても取引額の少ない個人事業主は、ファクタリング会社にとってあまり儲かる相手ではないのでしょう。さらに追い打ちをかけているのが、売掛債権額の少なさからくる高額の手数料です。既存のファクタリング会社からしてみれば、数百万円や数千万円にも及ぶ取引は、それだけうまみの大きなものです。
しかし、実際にはそうした取引が頻繁にあるものではなく、需要の高さからいえば、中小企業や個人事業主のような取引相手が、最も割合が多い需要層なのです。クラウドファクタリングは、様々なコストカットの実現により、こうした個人事業主にも対応しています。
さらに、個人事業主の朗報として2020年の民法改正により、これまでよりもさらにファクタリングが活発に行われることが予想されるからです。
現状を見てみれば、ファクタリング会社の中にこうしたクラウドファクタリングサービスを取り入れるところはごく少数です。
しかし、ファクタリングの実態を見れば、中小企業や個人事業主の総数が最も多く、これからはこうした個人事業主に対応するファクタリング会社が増えてくるものと予想されるからです。
身近な資金調達の方法として、ファクタリングは優れたシステムですが、民法改正により、将来債権の買い取りが行われるようになれば、ある程度まとまった額での取引も可能となります。安い手数料と、全国に対応するクラウドファクタリングは、これからの視力になることは間違いないでしょう。
確かにこれまでのファクタリングだと、ファクタリング会社のHPを見ても、個人事業主に対応していない会社も多かった気がする。
そうだね。それから蛇足だけど、小口の売掛債券でも対応してくれるファクタリング会社も随分と増えそうだよ。
なるほど。確かに小さな会社の方が多いし、それは助かるわね。
法改正によって注目度がさらに高まっているからね。ファクタリング関連の法改正については、上記に記した民法改正に関する参考記事を参考にしてみるといよ。
有難うございます。クラウドファクタリングのことがよく理解できました。
まとめ
これまでも、インターネットを活用したファクタリングは行われてきましたが、すべてウエブ上で完結するクラウドファクタリングのシステムは、初めての方でも非常にわかりやすいといった特徴を持っています。
すべてのやり取りが、インターネット上で完結できますので、個人事業主でも利用可能な資金調達方法としてクラウドファクタリングの注目度はさらに高くなっています。
以上、新たな形「クラウドファクタリング」とは?…でした。
\ メリット盛り沢山 /