最近ようやく、ファクタリング自体の認知度も高くなり、利用者の動きも活発な様相を見せ始めています。
2020年4月からの法整備も進み、更なるファクタリングの利用増加が見込まれる事は間違いなさそうです。
このファクタリングサービスに着目する大手の銀行や信用金庫も次々と参入を果たしていますが、こうした金融機関にはいくつかの盲点があることを学んでおきましょう。
各種金融機関の提供するファクタリングサービス
いくつかの盲点って、気になるわね。
簡単に言えば、2020年4月の民法第改正によりファクタリングがさらに行いやすくなったという点だよ。そのうえで、多くの企業がファクタリング事業に参入することを踏まえて、うまく利用していく方法とか注意しておく点を解説してみようと思う。
なるほど。注意点と活用方法と言うわけね。
分かりやすくお願いします ! 先輩。
まずは、銀行系ファクタリングの概要を説明しておくよ。
ファクタリングを熟知されている方であれば、各地域の都市銀や地銀、三大メガバンクで知られる三菱UFJ・みずほ・三井住友も以下のように各グループ企業にてファクタリングサービスに参入していることをご存じでしょう。
つまり、ファクタリング会社には大きく分けて銀行系のファクタリングと民間系のファクタリング会社が存在していることになります。
銀行系のファクタリング会社は、融資と同様に母体が非常に大きい為、安価な手数料でサービスを提供できるといった強みがあります。
したがって、
- メガバンク
- 都市銀行
- 信用金庫
- 民間ファクタリング会社
の順で、資金調達コストが低くなっていくといった構図は、ご理解いただけるでしょう。
これだけを見れば、利用者側からすれば、銀行系のファクタリング会社にかなり魅力をおぼえますが、そんなに都合の良いものではなさそうです。
なぜかといえば、銀行融資と同様に金融機関のファクタリング審査はかなり難易度が高く、銀行系ファクタリング会社は2社間ファクタリングを扱う会社もほぼ皆無だからです。
なるほど。大手の銀行だけではなく、地方銀行や信用金庫なども参入しているという訳ね。
これら銀行系ファクタリングは手数料は安くて魅力なんだけど、それなりのデメリットもあるんだ。
銀行系ファクタリングのマイナス面
銀行系ファクタリング会社は、銀行の後ろ盾や母体が大きさゆえの買い取り額の上限が、かなり高めに設定されていることが挙げられます。
銀行系とはいっても、あくまでもファクタリングですので、融資やローンといった借入金の扱いとはならず、売掛債権の譲渡/売却というのも、帳簿上のメリットが大きいものです。
しかし、マイナス面として、先にあげたように審査の厳しさや、3社間ファクタリングを主に扱っている為、利用者にとってあまり使い勝手が良いとは言えません。
仮に、取引先が寛大で3社間ファクタリングを承諾したとしても、必ずしも審査が通るとは限らないのもネックとなります。
ここで気をつけてほしいのは、銀行系の会社だけに、ファクタリングを申し込むということは運転資金の入手に苦慮しており、経営難の可能性があるとみられることでしょう。
審査に落ちてしまえば、その後の融資に影響が出るだけではなく、借入金の早期引き上げを検討される恐れもあります。
そうか。2社間ファクタリングの取り扱いが無いことと、審査が厳しいのはかなりのマイナスポイントね。
それ以上に、取引銀行に会社の内容を知られてしまうといったデメリットもあるね。それも踏まえて、銀行系ファクタリングを利用する際の接し方についても説明しておこう。
銀行系ファクタリングの扱い方
銀行系のファクタリング会社をよく調べると、法人相手にサービスを提供している会社がほとんどです。
もともと銀行は、規模の大きな安定した会社を相手にしている為、個人事業主には敷居がかなり高いと言えるでしょう。
ただし、メガバンクを始めとする銀行系ファクタリング会社は、一般的なファクタリング会社が取り扱っていないサービスを行う会社が多いといえます。
例えば、国の垣根を越えた国際ファクタリングや、保証ファクタリングを行っているのも、こうした銀行系のファクタリング会社です。
海外に取引先を持つ会社や、売掛先に難があるといった場合は、こうしたサービスの利用も視野に入れて検討なさるとよいでしょう。
ファクタリングは、基本的には売掛債権の売却ですが、保証ファクタリングの場合、保険と同様のサービスを受けることができます。
フットワークの軽さでは民間のファクタリング会社に及びませんが、使い方次第ではビジネスの幅も広がっていきます。
なるほど。銀行系ならではのサービスもあるから、マイナス面ばかりというわけではなさそうね。
要するに、場面によって使い分けることも可能ということだ。銀行系ファクタリングは敷居が高い半面、信用性といった面では信頼度が高いからね。
まとめ
会社の総責任者である経営者は、常にかじ取りを誤らないように、会社の方向性を示していかなければなりません。
特に会社の信用は、第一に考えなければならない為、どのファクタリング会社を選定するのか、きっちりと見極めていく必要があります。
マイナス面の多い銀行ファクタリングですが、使い方によっては利便性の良いものになるでしょう。
以上、銀行系ファクタリング会社を利用する際の注意点と活用方法…でした。
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