ファクタリングを初めてご利用する際には、その仕組みや概要を理解する際に、たびたび登記といった単語が出てきます。一般的に登記を考えてみると、権利の登録などが思いうかびますが、ファクタリングにおける登記の意味は、いったいどういったものなのでしょうか。
また、ファクタリング契約時に登記することでデメリットがあるのかを理解しておく必要があるようです。
先輩、ファクタリングの事でちょっとお聞きしたいんですが ?
どうした ? 後輩君。
初歩的なことで申し訳ないんですけど、ファクタリングは債権の売却の事ですよね。でもなぜ、債権譲渡登記が必要なんですか ?
確かに考えてみれば特殊な事例だよね。それじゃ、今回は売掛債権に関する債権譲渡登記の話しについて詳しく解説していこう。
助かります ! 先輩。
登記の意味と代表的な種別
そもそも登記とは、法人や個人に対して、不動産あるいは財産に関する権利及び義務を、主張をあるいは保護する為の行政制度です。
法的根拠もきちんと整備されており、登録を行う為には法務局へと出向き、登記申請を行い受理されることで法的な効力を発揮させるものです。
登記の種類には、14種類もの種別がありますが、そのうち代表的なものには、不動産登記・商業登記・法人登記・動産譲渡登記・債権譲渡登記などがあり、そのほかにも成年後見登記や夫婦財産契約登記など、権利や義務を保護する為の登記もあります。
歴史的に見てみると、律令時代までにさかのぼる事ができ、検地あるいは秀吉の太閤検地などがこれにあたります。
本格的に日本に定着し始めたのは、明治以降の頃で、明治19年に登記法が公布されたことから、現在の登記制度が確立されることになりました。登記で一番多いのが不動産登記で、住宅を購入する際には必ず必要になってきます。
要するに登記が必要な理由は、権利と義務を法的に確立しておかなければならないからなんだよ。
えっと、誰のものかはっきりとさせるというわけね。
法的な根拠がなければ、裁判で争う事も出来ないからね。
でもファクタリングって、売掛金を債権として売却するということだよね。いまいち分かりにくいんだけど。
それならまずファクタリングに関する譲渡登記を説明しておこうか。
ファクタリングにおける譲渡登記
ファクタリングが売掛債権の現金化を可能にする背景には、どの企業でも持つ売掛金を債権として譲渡/売却を行うシステムだからです。
ファクタリングに関連する登記の種類は「債権譲渡登記」にあたるもので、本来は債券の証券化などに用いられている方法です。本来は不動産などと異なる為、特例的に設けられた制度で、民法上では登記の対象とならないものに関して制定されているものです。
様々な、ファクタリング会社の公式ホームページなどで見かける登記とは、この債権譲渡登記を示すもので、ファクタリングにおいては様々な役割を持っています。
ここで不可解に感じてしまうのが、なぜファクタリングに売掛債権の譲渡が必要なのかといった点でしょう。「そこまで大げさにしなくともきちんと契約は守るのに」とお考えの利用者も少なくないはずです。しかし、ファクタリング会社が、売掛債権を登記する目的には、大きく二つの理由が存在しています。
【参考記事】ファクタリングを利用する際にチェックしておきたいポイント
なるほど。不動産の登記とは異なるから少しややこしいのね。
そうだね。そこで次にもう少し詳しい説明をしておくよ。
ファクタリング会社が行う債権譲渡登記の2つの理由
ファクタリング利用者にとって少ない額の売掛金であれば「わざわざ登記までする必要があるのか?」とつい思ってしまいますが、法的な懸念や問題も少なからず発生する為、多くのファクタリング会社では債権譲渡登記を行うのを常としています。
その目的に挙げられるのが、まず「二重譲渡防止」といった可能性を防ぐ為、債権譲渡登記が行われます。二重譲渡とは、利用者が売掛債権を複数のファクタリング会社に売却してしまうケースで、法的にも詐欺行為にあたる案件です。
ファクタリング会社にとっても、回収不能に陥る可能性の高いもので、リスクとしてきちんと対処しておく必要があるわけです。契約の際に、きちんと債権譲渡登記が行われていれば、他社が買い取りを行うことになります。
次に挙げられるのが、万が一の際の「対抗措置」として債権譲渡登記を行う意味があります。平たく言えば、法的な権利を主張する為の資料の一つとして、対処するということです。
例えば、本来ファクタリング利用者が、契約後にファクタリング会社に入金しなければならない売掛金を使い込んでしまった場合、法的措置をとる為の明確な権利となるわけです。
売掛債権を別々のファクタリング会社に売ることは犯罪よね ?
当然、詐欺行為にあたる犯罪だね。これは、倫理的な問題でもあるから、ファクタリング会社側がきちんと対策をとっておく必要があるんだ。
この対抗措置っていうのが少し分かりづらいんだけど。
要するに「焦げ付きの防護策」というわけだよ。簡単に言えば、ファクタリング利用者が売掛金を使い込んでしまった場合の対抗策という意味なんだよ。
そういう意味で債権譲渡登記をやっておく必要があったんだ。
そういう事だね。次に登記を行うことで、ファクタリングの利用者側の業務上のデメリットがあることを説明しておこう。
債権譲渡登記をすることでのビジネス上のデメリット
ファクタリングで債権譲渡登記を行うことで登記簿謄本に債権譲渡の旨が記載されますので、もし取引先や金融機関が自社の登記簿謄本をチェックした場合、自社の経営状況が極めて厳しいということが露呈してしまいますので、取引を見送られたり、前入金での取引を持ち掛けられる可能性も出てくるでしょう。
また、別コラム「銀行系ファクタリング会社を利用する際の注意点と活用方法」でも記載していますが、銀行等の金融機関の場合、それ以降の融資審査が厳しくなるorNGになる可能性も少なくありません。
もし今後自社の事業計画において金融機関から追加融資等を受けたり、リース会社の利用を予定しているようなら、できる限りファクタリングは利用しない方が得策です。
債権譲渡登記には、利用する側にとって不利益もあるのね。
まあ、あくまでもリスクとして考えられる範疇だと覚えておくという。実際にはファクタリング契約の完了後、債権譲渡登記の抹消を行えば、問題はないと考えられるだろう。
なるほど。登記の抹消だね。
ファクタリングを行う上で、事後の債券登記の抹消は忘れやすいから、ファクタリング会社にしっかりと確認を取っておこう。もちろん、自分で債権登記の抹消を行うのも可能だよ。
まとめ
多くのファクタリング会社で、契約の際に行われる債権譲渡登記ですが、その理由としては彼らにとっては法的な防護壁となることがお分かりいただけたはずです。
尚、最近では小口のファクタリング利用も増えており、ファクタリング会社同士での競争も激しくなってきていますので場合によっては債権譲渡登記が不要なケースもあります。
数十万円程度の小口のファクタリングを利用する場合は、各社に相談してみることをお勧めいたします。
以上、ファクタリング会社が行う債権譲渡登記の2つの理由と利用者側のデメリット…でした。
当記事の監修
ファクタリングのオッティ
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