「審査」と聞くと誰しも身構えてしまいますが、一般的にファクタリングの審査は比較的通りやすくファクタリング会社側も柔軟な対応を見せてくれると言われています。
しかし、ファクタリングの審査が通りやすいといってもあくまでも審査であることは間違いありません。実際に断られる方もいる事からファクタリングの審査には、どうも一定の判断材料があるようです。
カードを作る時とか、ローンを組む時には、必ず審査があるよね。
審査する意味は、利用者が自社に対して信用に値するのかを確認するうえで行うんだよ。
何か、会社面接の時を思い出すみたいで、ドキドキしちゃう。
確かにね。審査が通らないと次へ進めないから、まずは第一次面接っていうところだね。
ワクワク !
そこで今回はファクタリングに関する審査の内容がどんなものであるのか、そしてどのような書類が必要なのかを詳しく解説していこうと思う。
先輩 ! 今回もよろしくお願いします。
ファクタリングのエビデンス
エビデンスとは、英語のevidenceに由来する単語で、本来の意味は形跡や証言、証拠・根拠などといった意味合いがあります。日本では、学術用語や業界用語として使用されており、その分野によって異なるニュアンスがあります。
例えば、医学の世界では、病気やけがの症状に対して、効果がある証拠や検証結果、認証結果などを示すものです。ITの分野では、システムが発注通りに動作していることを示す、証拠としてエビデンスといった言葉を使用することが多いようです。
ファクタリングのエビデンスとは「証拠書類」を示すものです。具体的には、売掛債権を証明するための資料、つまり請求書や契約書、通帳などの過去の入金履歴がこれに該当します。
【参考記事】ファクタリング利用時に違法とならない為に覚えておくべきポイント
要するに、売掛金が本当に存在しているのかを、説明するってことでいいのかしら ?
その通りだね。ファクタリング会社によって異なるんだけど、一般的なファクタリングでファクタリング会社に提出しなければならない必要書類をいくつか紹介しておこう。
ファクタリング契約に必要な書類は主に次の通りとなります。これらはファクタリング会社が利用者側の存在と経営状況や資金の流れを確認するために提出を求めてきます。
ファクタリング利用時に必要な書類例
- ファクタリングの申込書(ホームページからのメールフォームなど)
- 代表者の本人確認書類(免許証/パスポートなど)
- 会社パンフレット/ホームページの印刷など
- 取引先との契約関連書類(請求書/見積書基本契約書)
- 勘定科目内訳書を含む、直近2期分及び3期分の決算書
- 入出金がわかる通帳(ネット開設の通帳でもOK)※代表者個人の通帳も提出が必要な場合も多い。
- 貸借対照表及び損益計算書
- 納税証明書
- 登記簿謄本など
なるほど。随分と多くの書類が必要なのね。
いや、あくまでこういった書類があるという事だね。ファクタリング会社によってそれぞれ必要な書類は変わってくるし、請求書と数点だけでOKといったファクタリング会社も存在するからね。
ええっ、随分ファクタリング会社によって対応が違うのね。
売掛債権の買い取り額によっても違ってくるし、ファクタリングのタイプによっても変わってくるんだ。ほかにも、ここに紹介した書類のほかに、印章なども当然必要になってくるよ。
ちなみに、初めての方でも分かりやすいように、ファクタリングの契約の流れを説明したコラムのURLを張っておくから参照してみるといい。
【参考記事】初心者にも分かりやすい!ファクタリングの申し込みから契約までの流れ
ファクタリングの審査においては非常に重要なファクターを占めるもので、ファクタリング会社によっては、書類提出の種類も多少異なってきます。
最近では多くのファクタリング会社が競争していますので、特に小口のファクタリング利用者に対しては「入出金がわかる通帳、請求書、領収書」の3点だけの提出でOKというファクタリング会社も出てきています。
但し、100万円以上の利用や審査をスムースにして契約から入金までの時間を短縮したいならば、これらの書類は必要不可欠なので用意しておく方が良いでしょう。
そうすると、高額な売掛金の買い取りだったら、前もって書類を用意しておくのも得策ね。
用意するのに手間がかかるような書類であれば、前もって用意しておいた方がいいね。ただし、必要書類に関しては申し込み後に担当者の方から説明があるから、それをあらかじめ聞いておこう。
了解したわ。
次に、ファクタリング契約で必要となる売掛債権なんだが、一部制約もあるからここに記しておこう。
売掛債権のタイプによるファクタリングの可否
ファクタリングは、売掛債権の譲渡及び、買い取りによるサービスですが、各ファクタリング会社のホームページを見ると、売掛金が発生していれば債権として売却可能としています。
しかし実際にはいくつかの制約もあり、ファクタリング会社によっては売掛債権のタイプによりサービスを受けられないケースも存在します。
よく見かけられるのは、法人と個人事業主の違いですが、売掛先の会社が法人であれば、ファクタリング可能としている会社も多いようです。
また、ファクタリング不可能な例として、ほとんどのファクタリング会社では、個人での債権買い取りは不可能としている会社がほとんどです。
これは、個人相手の売掛債権は、きちんとした会社とは異なって、信頼性や信用度を判断しづらいということと、債権譲渡登記を行えないので焦げ付きの際に回収不能となってしまうケースが多いからです。
ただし、ファクタリング会社によっては、例外としてアパートやマンション経営の家賃収入など、安定した収入が望める場合は可能な場合もあります。
個人相手の売掛金はファクタリング不可能だけど、個人事業主だったらいいの ?
残念ながら、現在のところNGだね。ただし例外もあるんだ。
えっと、大家さんの場合だよね。
そうだね。ほかにも、塾や教室・カルチャークラブやスポーツジムとか、月謝制の業務体形が整っているのであれば、対応可能なファクタリング会社も多いよね。
ファクタリング会社によって、それぞれ対応が違うってことでいいかしら。
そういうこと。また、審査基準の内容もファクタリング会社によって変わってくるんだよ。それから売掛債権の期限が過ぎてしまったものに関しても、ファクタリング不可能になるから注意しておこう。
ファクタリング会社によって審査基準は大きく異なる
ファクタリングを利用するにあたって、利用者がしっかりと理解して欲しいのは、ファクタリング会社によって審査基準や対応するサービスが異なってくることです。
例えば、銀行系のファクタリング会社ですが、国際ファクタリングや信用ファクタリングなど、手数料が安めでサービスの幅も広く、買い取り額に関しても上限が高いのが特徴です。
また、貸し金業を並行して行うファクタリング会社などは、在庫買い取りや動産の買い取りなど間口も広く幅広い対応が魅力的です。
一般的にファクタリングの審査は融資の審査とは異なり審査が甘いと言われていますが、銀行系のファクタリングは審査が厳しいことでも知られています。また、銀行系ファクタリングを利用することで融資に影響するのではないかといった懸念も考えられます。
そうすると、銀行系のファクタリング会社を利用するときは、注意が必要なのね
銀行系ファクタリング会社との取引きに関して、詳しく知りたい方は、次に紹介するコラムを参照しておくといいよ。
【参考記事】銀行系ファクタリング会社を利用する際の注意点と活用方法
ファクタリング会社によっては、2社間のみあるいは3社間ファクタリングのみ対応、といった専門性もありますので、しっかりと事前情報を身につけておかなければなりません。
まとめてみると、ファクタリング会社にはそれぞれに専門性があるって云う事でいいかしら。
短絡的だが、まあそういう事だね。複数のサービスを利用したい時は、そうした対応が可能なファクタリング会社をチョイスする事が大切になってくるね。
なぜかしら ?
複数のサービスを1か所のファクタリング会社に委託する事で、コストカットにつながる可能性が高いからね。
まとめ
ファクタリングサービスを利用する際には、最低限必要となるエビデンスは欠かすことはできません。また、必要な書類がすべて揃ったとしても、現行の法律では譲渡禁止債権などは買い取ることができません。
さらに、当然ですが売掛債権の期日が過ぎてしまっている場合なども、買い取り不可能となります。これらのことを理解してからファクタリング会社へ利用申込みをするようにしましょう。
以上、ファクタリング会社が提出を求める書類と審査基準…でした。
\ メリット盛り沢山 /