この記事でわかるポイント
- 融資やローンとファクタリングの違いはここにある
- 融資のことがよく学べる
- 生活設計でローンは必要不可欠なもの
歴史的にみると、ファクタリングは16世紀ごろのイギリスで、生まれたとされています。現在のような形になったのは19世紀ごろで、それまで支払い期間の長かったサイトを短縮することで、経営の安定が図れるようになってきました。
同時に、様々な金融サービスも提供され、一般にも広まっていきました。資金調達の利便性は、企業ひいては国を豊かにしていくことになります。その最たるものとして、銀行融資や分割ローンなどを挙げることができます。
ファクタリングって、つい最近のものかと思っていたけど、意外と古くからあったのね。
でも、今のような形になったのは、ごく最近の話しだよ。
ということは、融資やローンの方が、歴史的に古いのかしら。
そういうことになるね。簡単に言えば、その方が商いがしやすくなるからという理由だよ。
なるほど、意外に簡単な理由なのね。
こうした制度は、日本にも古くからあって、決済で利用する方法として、割符や手形が使われていたんだ。
今でも、手形って聞くはよ。
約束手形のことだね。電子化に移行しつつあるよ。
考えてみれば、ファクタリングや融資も、資金調達の手段なのよね。
ローンもそうだよね。そこで今回は、ファクタリングと融資やローンとの違いを詳しく解説していこうと思うよ。
できれば、初心者が私にも、わかりやすくお願いします ! 先輩。
了解、まずは簡単に、金融と銀行の歴史を見ていこう。
目次
銀行の歴史をひもとく
銀行融資の在り方を知る前に、まずは簡単に金融業の歴史をひもといてみましょう。まず金融はファイナンスとも呼ばれ、余剰資金をもつ者が、資金の不足の者へと資金を融通することです。
こうした形態は、お金の概念が誕生する以前にもあり、食糧が不足したら農作物や肉を借り、後日余分に付け足して、借り主へ借りを返すというものです。余分に付けたされたものは利子にあたり、現在の融資そのものの形であることがおわかりいただけるはずです。
このように、金融のメカニズムは紀元前より行われていたもので、人々たちにとってごく自然に受け入れられていたことがよくわかります。
次に、銀行のように、金融業をなりわいとする業種は、いつからあったのでしょう。日本でも、その形態とされるものは貨幣が流通し始めた平安時代ごろからあったとされ、無担保で貸し出す高利貸し量を貸上げと呼んでいました。
その後の室町時代以降には、土倉(どそう・とくら・つちくら)と呼ばれる貸し金業も、行われるようになりました。語源としては、土塗りの壁で周囲を囲った、倉庫のことを指したものです。現在の質屋の概念に近いもので、質草をもとにお金を貸し出していました。
また、小資本で営業を行う日銭屋なども表れ、公家や武家及びその家臣たちなどの間でも金融行為が盛んになっていきます。こうした金融業は、国の財政収入にも大きな影響を与え、国の保護とともに規制が行われ、政治にも大きな影響を与えていました。
このように、国と金融業の関係は、現在と似たような状況にあり、かなり興味深いものを感じます。日本に商業銀行が誕生したのは、明治維新後に設立された第一国立銀行です。その後、第一勧業銀行を経て、現在のみずほ銀行と名称が変更されました。
こうした銀行の前身は、江戸時代の頃からあった両替商で、金融業全体が近代化され、それに伴った法整備がなされていくことになります。銀行は、「金融仲介・信用創造・決済機能」を持ち、これらの機能は預金・融資・為替業務に集約されていくことになります。
簡単に説明すると、金融仲介は預けられた資金をもとに、貸し出しを行うものです。次に信用創造ですが、融資を繰り返すことにより、さらに預けられた資金が増えていくことをいます。決済機能はご存じの通り、支払いや受け取りに関するサービスのことで、利用者は手数料支払い、このような決済サービスを利用することになります。
現在は、コンピューター文化の発展とともに、オンラインシステムなど、すべての面で電子化されていくようになりました。
銀行って、近代的な仕組みと思っていたけれど、以外に古くからあったのね。
そうだね、欧米の文化が取り入れられた結果ともいえるね
金貸しと聞くと悪いイメージだけど、両替商って言えば健全に聞こえるわ。
アハハ、それは闇金とか、高利貸しのイメージがあるからね。
でも銀行って、私たち一般人にはあまりなじみのないものよね。
そうでもないさ。車やマイホームを購入する際、多くの人が利用しているはずだよ。
言われてみれば。
それじゃ、銀行の歴史と仕組みが理解できたところで、さらに詳しく銀行業務のことについて説明しておこう。
銀行といえば、やっぱりイメージとして融資のことかしら。
融資やローンも、銀行の大切な業務だね。
融資とローンって、同じものなのじゃないの ?
それぞれサービスを分けているように、融資とローンとは違うものなんだよ。
へーえ、そうなんだ。
そこで次の項では、融資とローンの違いについて解説してみよう。
ローンと融資の違いはここにある
ローンの融資も、利用者にお金を貸して、返済してもらうという点において同じものです。しかし、融資とローンでは、その仕組みに大きな違いがあります。まず融資ですが、通常融資や個人向け融資・無担保融資など、様々な融資の形があります。
融資とは、現金の貸し借りのことで、利用者が銀行からお金を借りて、返済していくスタイルが融資の形です。一方でローンの場合、物品を購入し、その代金をまとめて銀行から借りるものです。月々の返済があるのは、融資も同じですが、ローンの目的は物品を購入することにあります。
つまり、融資の場合、現金の貸し借りにあたるもので、ローンは物品の購入費を銀行から借りるという点で、大きな違いがあることになります。ローンは、分割払いという意味で、購入した商品の額により、月々の返済額が決まることになります。
ローンの歴史は金融の歴史であり、古代までさかのぼることができますが、銀行形態では中世のイギリスからと言われています。私たちの日常生活の上で、今やローンのシステムは、欠かすことのできないものになっています。
身近なものでは、スマートフォンやさまざまな電化製品、自動車や衣類の購入など、無くてはならないものとなりました。ローンを利用するには、ローン契約を結び、月々の返済を行うことになりますが、当然借りた金額に応じて利息が発生します。
しかし、ローンを利用するメリットは、かなり大きいもので、お金が足りなくても、その場で新製品や新品を購入できることが最大の魅力です。しかし、こうしたローンが一般的になってきたのは、ごく最近のことだったのです。
戦後の日本は、敗戦による焼け野原状態で、何よりもまず復興が優先されました。第二次世界大戦後、日本が世界的な経済大国となったのも、こうした国の政策と国民の頑張りが、大きな要因となっています。
国民が豊かになったのも、実はその背景にローンの制度があったのも確かな事実です。復興がなったとはいえ、まだまだ生活水準は低く、必要なものを買いそろえるには、普通に働くだけではお金が足りませんでした。テレビや冷蔵庫・洗濯機は、3種の神器ともいわれ、国民のあこがれの象徴でした。
そうしたところに、個人向け融資やローンのシステムが知られるようになり、高価な電化製品を手にすることができるようになりました。ただし、その後問題点も指摘され、高額な利息の支払いに困窮する人々も出てきます。
しかし現在では、厳しい罰則など法整備も行われ、利便性の良い資金調達の方法として利用されています。
ローンと融資の違いは、お金を借りるか、購入代金にするのかの違いなのね。
キャッシングローンもあるから、厳密に物品購入だけとは限らないんだけどね。
ああ、そうか。
ただし、キャッシングの場合も、ある意味物品を購入する目的だから
確かにそうよね。
金融サービスも、次々と新しいものが出ているから。
少し紛らわしいよね。
そこで、ローンのことを知る上で、どんな種類があるのかを紹介しておくよ。
そうね、助かるわ。
ローンの種類を知ることで、その時に応じた使い分けができるからね。
ローンの種類と使い分け
ローンの種類は、銀行や金融機関によって、それぞれに名称が異なることがありますが、基本的なものとして、現在一般的に知られているローンを記載しておきましょう。
ビジネスローン
事業資金目的で、金融機関が提供するサービスの一つです。事業者ローンなどとも呼ばれ、開業資金や営業資金など、事業目的でお金の借り入れを行います。企業や事業主、あるいは個人事業主に特化しているものですが、法人名義あるいは事業主名義で利用できるものがあります。ビジネスローンの仕組みは、自己資本と信用リスクによって、借り入れ条件や限度額及び金利等が異なってきます。
また、担保の有無、保証人の有無など、サービスによって異なっています。
住宅ローン
個人向けローンの代表として、住宅ローンを上げることができます。一般的には、新築住宅やマンションの購入費に充てるものです。最近では、リノベーションやリフォームに対応していることも多く、またほかの住宅ローンへの借り換えも可能です。
教育ローン
教育ローンは、子供たちの進学など、教育資金の不足をおぎなう意味で利用されています。教育ローンには、銀行などの民間が提供する教育ローンと、国や公的機関が行う教育ローンとに分けることができます。
マイカーローン
自家用車を購入する時に利用するものです。金融機関によっては、自動車ローンやオートローンと呼ぶこともありますが、典型的な物品購入のためのローンと言えます。
カードローン
経済産業省が、ファクタリングを進める理由には、借り入れ以外の資金調達方法を視野に入れて欲しいからです。選択肢が増えれば増えるほど、資金調達の幅は広がり、経営安定化の手段が増えていくことにつながります。
カードを利用して、物品の購入や支払いに充てるものです。ATM及びCDを通じて、お金を借りることのできる利便性の高いローンの代表と言えます。利用限度額が、あらかじめ設定されており、限度内であれば、何回でも借りることができるのが特徴です。多くのカードローンは、無担保や無保証での借り入れが可能ですが、カードのタイプによっては有担保型のカードローンもあるようです。
フリーローン
使用目的が制限されないローンのことで、例えば結婚資金・旅行資金・保険適用外の入院や手術にも利用可能です。使用目的が制限されていませんので、利用者の需要に応じて柔軟に利用できるのは魅力です。
このように、カードローンやフリーローン以外は、いずれかの目的に応じてローンを組むのが一般的です。冒頭でもご紹介したように、ローンの存在は、私たちの暮らしを豊かにしてくれています。最近ではインターネットの普及もあり、手軽にスマートフォンやPCから決済できるようになり、以前よりもかなり便利になってきました。
ただし、ローンで手に入れた商品は、返済が済むまで自分のものとはなりません。また、ローンを増やし過ぎてしまうと、月々の支払いが負担になることも問題視されています。いずれにせよローンを組む際には、返済計画をしっかりと立てて、長期的な展望で借り入れを行いましょう。
こうしてみると、ビジネスローン以外は、すべて個人向けなのね。
ビジネス向けには、銀行融資もあるからね。
改めてみると、かなりお世話になっている感があるわ。
ハハハ、そうだね。まさに、無くてはならないシステムといえるね。
融資とローンの違いはわかったけど、ファクタリングとはどう違うの ?
これまでの解説で、その違いはわかるだろうけど、改めてファクタリングとの違いを検証してみよう。
お願いします。
ファクタリングとローンや融資の違いはここ !
ファクタリングとローンや融資の違いは、売掛債権を利用した資金調達の方法だという点です。融資やローンの場合、金融機関からの借り入れを行い、完済していくという一連の流れがあります。
しかし、ファクタリングの場合、自社の保有する売掛債権の売却ですので、手段自体が全く異なっています。融資やローンは、借り入れ後に月々の返済が残りますが、ファクタリングは売掛債権の売却後、取引き先から売掛金が入り次第、ファクタリング会社へと一括返済するシステムとなります。
また、融資やローンの場合、資金を借りることになりますので、利用者の借入金つまり負債となります。ファクタリングは、売掛債権の売却、つまり本来売り上げに計上される債権を売却しますので、負債とはならないのが大きな違いと言えるでしょう。資金調達の手段として、銀行融資やビジネスローンなどが利用されていますが、ファクタリングとは根本的に異なった資金調達方法です。
会社の負債にならない資金調達方法としては、会社名義の建物や土地などの不動産の売却、貴金属や絵画・物品の売却など、動産の売却を挙げることができます。
しかし、売却による資金調達は、一度行ってしまえば次はありません。ファクタリングの場合、売掛債権を売却対象としますので、取引き先との関係が続き、売掛金が発生する限り、売掛債権の売却が可能となります。前述のように、なぜ負債にこだわるのかと言えば、会社の決算に与える影響が大きいからです。経常利益が黒字の会社は健全と見られ、赤字であれば経営に不安を感じさせてしまいます。
ここであらためて、資金調達を考えた上で、ファクタリングと融資・ローンの特徴を記載しておきましょう。
ファクタリング
会社の資産でもある売掛金を債権とし、売掛債権の譲渡及び売却を行う手段です。手数料は高めだが、数日での短期資金調達が可能で、2者間ファクタリングでは当日の資金調達も可能です。
融資銀行
融資に関しては、利息も安く、資金調達の方法としては最善指です。ただし、資本力や与信により、審査の厳しさが左右されます。また、融資完了までの時間がかかるのも特徴です。
ビジネスローン
高額の借り入れに対応しにくく、銀行融資よりも短期での借り入れが可能です。ただし、銀行融資より利息は高めで、担保や保証人を必要とすることもあります。
ビジネスローンと融資はよく似ているわよね。
そうだね。ただし、ビジネスローンの場合は制約も多いんだ。
それぞれ、メリットとデメリットがあるのよね。
銀行や業者にリスクがある限り、利用者にデメリットがあるのは仕方のないことだよ。
それもそうだね。
ファクタリングは、短期の資金調達が可能。だけど手数料がやや高めなのがネック。
銀行融資は、利息は低いけど、審査が厳しくて時間もかかってしまうのよね。
そういうことだね。ビジネスの現場では、最短で小回りが利くことが優先されるから、そうした面では、ファクタリングが優れた資金調達であることは間違いないよ。
不渡りを出したら、会社はつぶれちゃうものね。
ケースに応じて、資金調達を考えるのが、賢い経営者の在り方だよ。
なるほど、よく勉強になりました。有り難うございました、先輩。
まとめ
経済産業省が、ファクタリングを進める理由には、借り入れ以外の資金調達方法を視野に入れて欲しいからです。選択肢が増えれば増えるほど、資金調達の幅は広がり、経営安定化の手段が増えていくことにつながります。
以上、融資・ローンとファクタリングとの決定的な違いとは?…でした。
\ メリット盛り沢山 /