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売掛債権での譲渡禁止特約の扱いが変わる!? 〜メリットと法改正を解説

売掛債権での譲渡禁止特約の扱いが変わる!? 〜メリットと法改正を解説 ファクタリング業界動向
売掛債権での譲渡禁止特約の扱いが変わる!? 〜メリットと法改正を解説

現在でも、多くの企業が導入する手形取引ですが、手形を現金化する方法として、銀行やメガバンクによる手形割引といった方法が取られています。
しかし、最近、中小企業の間で熱い注目を集めているのは、ファクタリングによる資金入手方法です

基本的には、どのような売掛金であれ、企業間の取引であればファクタリングを利用できるとあって、気軽な資金調達方法として利用される方も多いのではないでしょうか。
しかし、企業間の取引契約において、譲渡禁止特約が結ばれていれば、ファクタリングを利用することができないといいます。

債権譲渡禁止特約とは

債権譲渡禁止特約とは、債権の譲渡を禁止するもので、債務者に対して第三者への譲渡を禁ずるものです。政府筋も、ファクタリングの導入を推し進めていることから、近年はその認知度も高まり、右肩上がりで問い合わせの件数も増え続けています。

【参考記事】ABL(動産・売掛金担保融資)の積極的活用について:金融庁

ご存じのように、ファクタリングは、企業間の取引で発生する売掛金を、債権として売却し、資金調達を可能とする方法です。しかし、企業間の取引で、契約の中に債権譲渡禁止特約が盛り込まれていれば、債権の売却はできず、ファクタリングを行うことができないということになります。

ただし例外もあり、取引契約書などに、相手方の同意がある場合を除くとされている場合には、債権譲渡禁止特約があったとしても、ファクタリングを行うことが可能となります。ただし、債権譲渡禁止特約で可能なファクタリングは、3社間ファクタリングのみで、当然の事ながら売掛先企業の承諾を得る必要があります。

ファクタリング会社の中には、債権譲渡禁止特約があっても、取引可能としているケースもみられますが、相手方にファクタリングを行っていることがばれてしまうと、取引停止などの危険性があります。

【参考記事】譲渡禁止債権もファクタリング会社の買取対象に!※但し、注意点も有 

なぜ債権譲渡禁止特約が盛り込まれているのか ?

ここで単純な疑問ですが、なぜ信用取引である企業間で、こうした債権譲渡禁止特約が、取引契約に盛り込まれているかということです。一例として取り上げると、過去には信用不安を大袈裟にした、一つの事件ともいえるものがありました。

つい先頃の話ですが、2000年代に売掛債権を担保に銀行から、融資を受けた例がありました。銀行としては、相手が中小企業ということもあり、売掛債権を担保に融資を行ったまでは良かったのですが、信用調査会社からの情報により、状況ががらりと一変してしまいました。

というのも、信用調査会社によれば、融資を利用した会社に対して、債権を譲渡担保としてとられてしまったので、危機的な状況であると誤ったコメントを出してしまったのです。この状況は、まさに信用不安情報の危険性ともいえるものです。このように、信用のあるなしは、ビジネスの世界において、非常に重要な位置を占めています。

大手の企業は、取引き先のほとんどを中小企業としている為、資本力の少ない中小企業に対して常に不安感があります。例えば、売掛債権が、反社会的勢力などに渡った場合、大きなトラブルに発展する可能性もあります。これらのリスクを回避する為、大きな会社ほど債権譲渡禁止特約が、当たり前に盛り込まれるようになりました。

債権譲渡禁止特約のメリット

そもそも、一般的に言っても、企業間取引において、一度だけの取引という事はほとんどありません。ビジネスにおける信用取引は、互いに利益を見出すもので、互いに良い取引と判断すれば、それは恒久的なものとも言えます。

たとえば、取引の度に相手が異なっていれば、事務的にも処理が複雑になり、その分手間が大きくなる為にミスも増えていきます。債権譲渡禁止特約のメリットは、債務者つまり売掛先の会社が、望まない第三者に債権の移転を行うことができない、というのが最大のメリットとなります。

つまり、債権譲渡禁止特約は、売掛先にメリットがあるもので、買掛先の会社にはほとんどメリットというものがありません。売掛先の会社にしてみれば、前述のようにこれまでの取引き先とは異なる第3者間で、やり取りを行わなければならない煩わしさを、あらかじめ回避できるというわけです。

こうした、債権譲渡禁止特約を設定している会社は、大企業などによくみられます。相手の信用度を図るためにも、与信調査などの費用が発生する為、譲渡禁止特約を設けている方が、コスト面からも楽なのです。しかし、この債券に関する法律にも、いよいよメスが入れられることになりました。

債権法の改正で変更されるポイント

今からさかのぼることを数年前、明治29年に現在の民法が制定されて以来、債権法の改正が120年ぶりに行われることになりました。この民法の改正の中で、再建法の改正は2017年5月に改正されたもので、東京オリンピック年度にあたる2020年4月に施行されることになります。これにより、ファクタリングにおいて、かつての懸案事項であった債権譲渡禁止特約が、これまでの現行法から一転して売却可能となるというのです。

【参考記事】法務省:民法の一部を改正する法律(債権法改正)について

債権法の改正でファクタリングが利用しやすくなる ?

今回のファクタリング関連ともいえる債権法の改正で、大きな注目を集めているのが、どのような債券であっても譲渡が可能になったという点でしょう。現行法では、債権譲渡禁止特約が結ばれている場合、原則的にはファクタリングを行うことはできませんでした。

しかし、2020年4月に施行される民法の改正により、債権譲渡禁止特約についての制限が撤廃されることになりました。これにより、これまでは不可能とされた売掛債権の譲渡禁止特約が、法律上担保として売掛債権を譲り受けることが、可能となったわけです。

この改正により、従来まで債権譲渡禁止特約がネックとなっていた会社も、自由にファクタリングを利用することができるようになりました。しかし、ある程度債権譲渡禁止特約に対して、売買の自由が認められたとはいえ、いくつかの制限が存在しています。

具体的に言えば、債権譲渡禁止特約のある債権に対して、売掛先の企業は債権譲渡を認めて新しい債権者に支払うこと。そして、債権譲渡制限の特約に基づく抗弁権を行使し、もとの債権者に支払うことと、裁判所に供託することの3点が認められるようになっています。ともあれ、これまでの現行法から180度の転換をかんがみれば、債権に関して開放的になったことは間違いありません。

まとめ

民法の改正は、2020年4月1日をもって、その効力を発揮する事になりますので、それまでは現行法が適用されます。
債権譲渡禁止特約について、完全に無効にならなかった理由としては、いきなり撤廃してしまうのは乱暴ではないかといった意見が強かったからです。
大手の会社にしてみれば、リスク回避の意味で債権譲渡禁止特約を設けていた為、結局はいくつかの条件付きで、改正がなされることになりました。

以上、売掛債権での譲渡禁止特約の扱いが変わる!? 〜メリットと法改正を解説…でした。

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